おむつなし育児ってホント?

『3歳、1歳の母です。おむつなし育児、って知ってますか?話を聞いただけでは理解できないし、信じられないんですが。具体的に、どうするんでしょう?今からでも出来るでしょうか?』

アフリカやアジアの一部では、そもそも「おむつ」が存在していなかったりします。衝撃ですね。暑いから、おむつしてたら蒸れてしまう、というのもあるでしょうが、初めてそれを聞いたときには、私もかなりの衝撃を受けました。

10年以上も前のことです。アフリカのお母さんが、おむつを使わず、赤ちゃんにおしっこさせる話を聞きました。取材者が「どうして赤ちゃんがおしっこしたくなったのがわかるんですか?」と問うと「あら、じゃあ、あなたはどうして自分がおしっこしたいのがわかるの?」と逆に聞き返されたと聞き、そのアフリカのお母さんは、自分の欲求を感じるのと同じレベルで、赤ちゃんの欲求を感じ取ることが出来ているんだ、とわかりました。

そういえば、赤ちゃんにおむつをさせてたのはコチラの都合だった、コチラの都合でおむつをさせておいて、今度はそのおむつがはずせない、外れないと困ったりしちゃうんだなぁ、と気が付きました。

赤ちゃんにおむつをさせずに、おむつなしで育てたいなら、赤ちゃんのおしっこをしたい、という要求を、自分の要求と同じように感じ取る能力が必要、ということになりますね〜。それはもちろん、おしっこの要求だけではなく、あらゆる欲求を、自分のことのように感じ取りながらする育児ですね。

むずかしいでしょうか。むずかしそうですね。少なくとも、誰にでも出来る、というわけにはいかなそうですね。

2008年春、NPO法人「自然育児友の会」と、津田塾大学教授、三砂ちづるさんが協力して「赤ちゃんにおむつはいらない−失われた身体技法を求めて−」という「おむつなし育児」の研究(トヨタ財団助成)が始まりました。

三砂ちづるさんは、ほんの数十年前まで、日本人女性は月経血を垂れ流しにせず、トイレで排泄していた、というおどろくべき研究を「むかしの女性はできていた」という本の中で紹介しました。つづく著書「オニババ化する女たち」は、女性が身体性を取り戻すことをテーマに書かれ、いわゆるフェミニストたちから批判を浴びましたが、フェミニストではない女性達の中には共感する人も多く、注目を集めている研究者です。

その三砂ちづるさんと、自然育児の老舗、自然育児友の会が協力して行われる「おむつなし育児」の研究。これからおむつで育児しようとする人も、ただ今おむつ真っ最中の人も、もうおむつ時代を終えた人も、予定はないけど興味がある人も、この研究の行く末を興味を持って見守りましょう。

昔の女性はできていた―忘れられている女性の身体に“在る”力
三砂 ちづる
4796641386
オニババ化する女たち 女性の身体性を取り戻す (光文社新書)
三砂 ちづる
4334032664