アトピーのこと

アトピーという名前の由来

赤ちゃんには、よく湿疹ができます。
たいていは、すぐ治ります。
なかなか治らないと、お医者さまに診てもらって、
「アトピー性皮膚炎です」
と言われることがあります。
塗り薬が処方されるでしょう。

そもそも、アトピーって何でしょう?
調べてみると、

『アトピーとは「奇妙な」あるいは「不思議な」という意味。
もとはギリシャ語で「これと決められない」という意味。
アトピー性皮膚炎とは、「これと決められないような奇妙な皮膚炎」のこと。
「アトピー性皮膚炎」という病名は、1928年アメリカ人医師“ザルツバーガー”が命名した。』


‥‥なるほど。
つまり、よくわからない皮膚炎のことですね。
よくわからないんだけど、塗り薬をつけると、
劇的にきれいになったりします。
この場合、その塗り薬はたぶん副腎皮質ホルモン、ステロイド剤のことが多いです。

ステロイド、って恐ろしげですね。
恐ろしいんでしょうか?


ステロイドとは

『ステロイドとは、副腎という臓器から分泌されるホルモンのことで、
正常な状態でも、身体を維持するために重要な働きをしている。
ステロイドには、強力に炎症を抑える作用と
免疫の働きを弱めて、アレルギー反応を抑える作用がある。
この作用を利用してステロイドを含んだ外用薬は
アトピー性皮膚炎をはじめ様々な皮膚疾患に使用される』


‥‥なるほど。
アレルギー反応を抑える薬だから、
ステロイド剤を塗らないと、
つまりアレルギー反応を抑えるのをやめると
また反応が出るんだね。

じゃあ、アレルギー反応ってなに?

アレルギー反応とは

『人には細菌やウイルス、あるいは様々な異物の侵入に対して、それを処理し、防御物を作って一度目の侵入は許しても再度の侵入を防ぐ能力が備わっており、これを免疫反応といいます。
 体に侵入してくる異物を抗原と呼び、それに対する防御物を抗体と呼んで、抗体は抗原を迎え撃って中和したり、結合して補体の助けを借りて破壊して、掃除人のマクロファージ(食細胞)、あるいは好中球が食べやすいようにし、最終的に抗原は体から排除され、健康が保たれます。抗体を作るのはリンパ球といわれる白血球で、体内に侵入した抗原に刺激され、活性化して抗体を産生するほか、免疫反応全般を指揮するようになり、抗体とは異なる方法で抗原を直接攻撃、破壊したり(キラーリンパ球)、炎症反応を起こして抗原を排除します。
 免疫反応は人が生きていくのに必要で有益な反応ですが、この免疫反応が人の体を傷つけることがあります。このように体にとって不利益になる免疫反応をアレルギー反応といいます。抗体は分子構造の違いからIgM、IgD、IgG、IgE、IgAの5つのクラスに分けられ、アレルギー反応を起こす抗体は主にIgE抗体です。一般にアトピーといわれるのはIgE抗体が関与するアレルギー反応をいいます。IgE抗体を産生しやすい人はアトピー素因を持っているといわれ、アトピー素因は遺伝する傾向があります』

(引用:加藤小児科ホームページ>アレルギー疾患>アレルギーとは何でしょうか?)


‥‥なるほど。
身体を守る免疫反応の中で、身体にとって不利益になるものを、
アレルギー反応、って言うんだね。

不利益なんだから、ステロイド剤で抑えちゃえばいいの?
免疫反応、って抑えていいの?
そうしないと治らないの?

治らないの?

アトピーが始まる時期は、いろいろです。
早いと、生後一ヶ月で始まる子もいるし、
三ヶ月とか、六ヶ月になって始まることもあるし、
もっと遅く始まることもあります。

早く始まる子の方が、体力があるんだと感じます。
おさまるのも、早いことが多いです。

アトピーに限りませんが、皮膚炎は排泄の一種だと考えることが出来ます。
うんち、おしっこ、汗などと同じ排泄です。
例えば鼻水も、咳も、熱も、鼻血も、
出るものは止めないで、出たいだけ出させてやるのが自然で、
気の済むまで出たら、終わるはず。

身体のことは、身体に任せておくのが一番なんじゃないかな?

アトピーに限らず、様子を見ていていいのか、
それとも何か援助が必要なのか、見極めるのは難しい。

ステロイド剤をつけて、排泄を止めてしまうと、
結局は、出したいものを出し切れないままになっちゃうか、
出し切るのに、時間が掛かる事になるかも知れない。

身体は、排泄する必要があるなら、
一番苦痛のない方法で排泄しようとするんじゃないか、
わざわざ、苦痛の大きい方法を選ぶ理由がないから。

だとしたら、もしその方法が上手くいかなければ、
次善の方法を選んで排泄するだろう。

アトピーだった子が、喘息になるのって、
もしかすると、そういうことなのかも知れない。

本人に、ひどく苦痛があるなら、なんとかしてやりたいですが、
落ち着いて、よく観察していると、
あんがい、本人はそれほどアトピーを気にしていなかったりします。
お母さんや、周りのおとなは、すごく気になっちゃうんですけどね。

なんで気になっちゃうかって言うと、見えているから、なんですね。


‥‥なるほど。
排泄の一種だと考えることも出来るわけね。
見えるから気になっちゃうのね。

見えるから気になる

見えてるものって、気になるんですよ。
見えないものは、気にならない。

もしも、仮に、
身体の中に、外に出さなきゃいけない「何か」があって、
それをアトピーとして排泄しているんだ、
と考えたらどうだろう。

身体の中にある、出さなきゃいけない「何か」は見えない。
アトピーは、よく見える。

アトピーを利用して、どんどん排泄して、
身体の中の「何か」が、どんどんきれいになってきていても、
それは、見えない。

身体の内部事情なんか、見えないし、
それこそ、計り知れないし。
身体に任せるしかない。


‥‥なるほど。
見た目がすごいことになってても、それで排泄が進んで、
身体の中は、楽になってきている、と考えることも出来るね。




アトピー体験談 Tくんの場合

アトピーで、そこら中掻き壊して、
顔や手から血や汁が出てる長男をおんぶして、
スーパーでレジに並んでいたら、知らない人から
「こんなになって、かわいそうに。どうしてこんなになるの?
お母さんの食べ物が悪かったんじゃないの?」
って言われた。
「ちゃんと医者に行って、ちゃんと薬つけてやらないと治らないよ」
って。
ハハハ。
大きなお世話ですよ。

今だから笑えるけどさ。

私だって、長女がアトピーかも知れないと思ったときは、
ふつうに病院へ行って、薬をもらってつけた。
あっという間に治ったけど、つけるのをやめたら、
たちまち元通りになっちゃった。
また薬を付けたら、すぐ治ったけど、また‥‥
つけるのやめたら、一時悪化して、
その後、少しずつよくなった。

どうしてこうなるんだろう。
どういう事情で、こうなってるんだろう、
早く治ればいいのに。

長男が六ヶ月前後、掻き壊しで、見た目がMAXひどかった頃、
長男自身は、母親の私が気にしているほど気にしてないんじゃないか、
ということを発見した。
機嫌が悪いときもあるけど、
どうやら、ご機嫌の良し悪しと、アトピーの状態は必ずしも比例してない。

ということは。
私は、この子のアトピーの心配をしているつもりになってたけど、
実は、自分が「アトピーの子の母親」なのが、
イヤだったのかも知れない。

治そうとしても治らないんだから、
もう、こういうものだと思って、
覚悟して付き合っていくしかないかな。

掻き壊して、傷になったときには、自家製万能軟膏をつける、
ひどい掻き壊しには絆創膏を貼る、
痒みがひどいときには、市販のかゆみ止めを短期間使う
真夏のお風呂上がりには、天花粉じゃなくて、麦飯石パウダーつける
冬の乾燥する時季に悪化してきたときは
ピンポイントで乾燥を防ぐために、チズさん方式の化粧水パックをする、
身体は毎日ゴシゴシ洗わない、洗うときは自家製せっけんで洗う、
シャンプーもせっけん、お洗濯も台所もせっけん、
食事制限なし。

小学校に入学した年に、急激に悪化した。
原因はわからない。
クラスメイトに、肘の内側がぼろぼろになったところを
「わ、なんだそれ?」と言われて
「これ?アトピーだよ、見る?」と腕まくりして見せていた。

現在小六。人一倍体格がよく、健康で丈夫。
でも、アトピー。
彼の身体には、よほどの内部事情があるものと思われる。