遊び食べ その2

『二歳になりました。最近、まじめにご飯を食べません。食べても少ししか食べないので心配です。遺伝もあるでしょうが、近所の同じぐらいの子と比べて、とても身体が小さいのも、あまり食べないせいかもしれません。おじいちゃんおばあちゃんと一緒に食べる機会があると、遊んでばかりで食べない、いつもこうなのか、と文句を言われます』

小さい子が遊び食べをするときって、じつは、あんまりお腹が空いてなかったりして。「いらないなら、ごちそうさまする?」と声を掛けて、食卓から解放してあげるのが手っ取り早いですよ。

もし、また後で食べたくなったら、あらためて食べさせてあげればいいんだし。食べたくならなければ、一食抜いたって、べつにどうってことはありません。小さい子は、大人と違って、「食事の時間だから、お腹が空いてなくても食べる」ということは、しないものです。身体の欲求に対して、純粋で、素直なんですね。感覚が汚れていない、ということです。おとなは、見習った方がいいかも。

ふだんから食の細い子には、少ししか食べられないこともよくあるものだし、例えば、おじいちゃんおばあちゃんなどが「食べないから大きくならないんだ」なんて言っても、そういう身体なんだから、しょうがない。無理矢理食べさせたからって、それで大きくなるワケじゃないですし。当たり前ですね。いずれ、時期が来れば「まだ食べるの!?」ってくらい食べて、ずんずん大きくなるかも知れないし、ずっと食が細くて小柄なままかも知れないし、食が細いのに、どうして?ってぐらいに大きくなるかも知れないし。それは、その子の身体の事情なわけで、計り知れないです。本人も含めて、誰にもコントロール出来ない種類のことですからね。

ただし、食事の前に、せっかくいい具合にお腹が空いているのに、「お腹が空いたよ〜」という訴えに負けて、甘いお菓子やジュースなどを与えて、それで満腹してしまって食事がすすまない、という場合は、厳重注意。周りの大人が、ちゃんと考えて、気を付けてあげないと気の毒。

いずれにしろ、本人の責任じゃありませんから、食が細かったり、遊び食べをすることを叱ったりするのはお門違いです。おじいちゃんおばあちゃんと、方針が一致しなくて困ることの多いテーマですが、感情的にならず、子どもにとって、どうしてあげるのが一番いいのか、話し合ってみてください。みんな、その子のことが大好きなんですから、大丈夫。