Cちゃんの場合〜助産院、真夏、微弱陣痛でのお産

二回目のお産だったので、一回目よりはずいぶん余裕があった。揃えなければならないものは、すっかり揃えたし、あとは、赤ちゃんのご都合のいいときに。

陣痛が始まったのは、一回目のときと同じく、夕方近い時間だった。一回目には、翌日のお昼前に産まれたから、今回はもう少し早く産まれるんだろうな、午前中の早い時間ぐらいかな?遅くとも、お昼までには産まれるんだろうな。とりあえず、上の子と一緒に晩ご飯を食べて、お風呂に入った。

朝にならないうちに、助産院へ移動することになるかも知れない、と思い、助産院に連絡して、荷物をまとめて、すぐに出掛けられるようにしておいて、やすんだ。

意外なことに、そのまま朝までぐっすり眠った。気持ちよく目が覚めた。弱い陣痛が、10〜15分おきにきている。まだ産まれる気はしないけど、念のため、助産院へ移動する。

診察の結果、お産が始まってはいるけれど、まだすぐには産まれない、夕方ぐらいかな?とのことで、そのままドライブに。ちっとも陣痛が強くならないから、レストランに入って昼食。引き続きドライブ。夕方近くなり、陣痛は少し強くなったり、また弱くなったりを繰り返していたけれど、一応、助産院へ移動しようか、ということになったら、ドライブ日和だったので、大渋滞に巻き込まれた。でも、まだまだ本格的な陣痛はやってこなくて、晩ご飯も食べてから、助産院へ戻った。

N助産婦さんが「こりゃ長期戦になりそうだね!お父さんはと私は、前祝いにビールでも飲んで寝ましょ!」と仰るので、「私は飲んじゃダメですよね?」と念のために訊いてみると「ダメダメ!とんでもない」「やっぱり」しょうがないので、N助産婦さんと夫が乾杯するのを横目で見ながら、2歳だった娘と一緒に寝てしまった。

12時過ぎ。「お?今度こそ本格的になってきてる?いや、また弱くなっちゃうかも」とりあえず、トイレに。ん〜、どうなのかな?産まれそうかな?まだなのかな?部屋の中や廊下をうろうろ歩き回ってみる。また横になってみたり、やっぱり起きてみたり。1時間ぐらいで、うん、今度こそホントに産まれそうだな、と思って、眠っていた夫を起こして、N助産婦さんを呼んできてもらう。

大ニコニコで現れたN助産婦さんが「いよいよね!」と支度をしてくださる。

陣痛が本格的なってからは、一人目のときとは較べものにならないくらい、楽にお産が進んだ。そんなに一生懸命いきまなくても、赤ちゃんがどんどん下がって、つるん、と頭が出た。一人目のときは、そのまますぐに身体も出て、お腹に乗せてもらったのに、N助産婦さんが少し慌てた様子で「ちょっと待ってね。へその緒が首に巻いてるから」と言われた。後で訊いたら、二重巻きになっていたそう。N助産婦さんが、上手にそれを外してくれて、産声を上げました。

後産が出てから、見せてもらったら、一人目のときよりずっと、へその緒が細くて、長かった。N助産婦さんが「ていねいに、2回も首に巻いちゃってたでしょう、そのまま出てくると、へその緒の長さが足りなくて、首つりみたいなことになっちゃうところだったのよ。だから、ゆっくり時間を掛けて、延ばしてから出てきたんだね」「へえ!!」赤ちゃんって、すごい。

でも、それがもし本当だったら。本当だと私は思ってるんだけど、もし、これが忙しい病院でのお産だったら、微弱陣痛だから、ということで、陣痛促進剤を使うことになったかも知れない。そしたら、首つりみたいなことになっちゃったかも知れないんだ。よかったなぁ、助産所があって、そこでお産が出来て。と思いました。